労務Q&A

本センターでは、医療労務管理アドバイザー作成の「労務管理実務Q&A」を順次アップして参ります。医療機関の勤務環境改善に向けた取組みの推進にお役立てください。(Q.をクリックすると回答のA.が下部に表示されます。)

①その他の労務管理6. その他の労務管理Q&A

2021.1.22職員を解雇する場合の「解雇予告除外認定制度」について教えてください

職員を解雇する場合は、少なくとも30日前に解雇を予告するか、それをしない場合は、30日分以上の解雇予告手当を支払わなくてはなりません。(労基法第20条)ただし、天災事変その他やむをえない事由により解雇する場合や労働者の責に帰すべき事由より解雇する場合は、行政官庁(労働基準監督署)の認定を受けることで、前記予告や予告手当を支払うことなく、即時解雇することができます。これを「解雇予告除外認定制度」といいます。
この除外認定を受けるに当たって、労働者の責に帰すべき事由とは、病院が定める懲戒事由より、より厳格に判断されます。そのため、書類審査だけでなく、労働基準監督署の担当官が、対象職員その他の関係者に対し実地調査を行うため、申請から認定の判断がなされるまで一定の期間がかかります。こうした手続きのため、「除外認定制度」を申請することなく、解雇予告又は解雇予告手当の支払いで行うことが多いのが現状です。

2020.12.9解雇予告と解雇予告手当について教えてください

職員を解雇する場合は、少なくとも30日以上前に予告をするか、予告に代えて30日分以上の平均賃金を支払わなくてはならない。(労基法第20条)
これは、解雇する場合
①少なくとも30日前までに解雇の予告をする
②30日分以上の平均賃金((解雇予告当)を支払えば、即時解雇ができる
③予告と平均賃金(解雇予告手当)の併用により、30日分以上確保する
ことが求められています。
この場合、30日とは解雇予告をした日は含まれず、その翌日から起算して30日を確保する必要があります。つまり、解雇予告日と雇用関係がなくなる日との間に中30日を置くことになります。
解雇予告手当の支払い時期については、「解雇の申し渡しと同時に支払うべき」とされています。また、本人に渡せなかったり、受領を拒否される場合は、「労働者が受け取りえる状態にしておくこと」で要件は足りるとされていますが、法務局に供託することも可能です。

2020.11.6働き方改革関連法案やパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)では、大企業と中小企業で施行時期が異なる制度が見受けられますが、中小企業の範囲はどこまでになりますか。また医療法人の場合はどうなりますか。

大企業か中小企業かは「資本金の額または出資の総額」と「常時使用する従業員の数」で判断されます。これは事業場単位でなく、企業単位で判断されます。業種の分類は総務省の「日本標準産業分類」に従います。ただし、出資持分のない医療法人など、資本金や出資金の概念がない業態は従業員数のみで大企業か、中小企業かを判断します。医療法人の場合、サービス業に分類されるので、従業員100人以下であれば中小企業と判断します。ただし、出資持分がある場合は、それを含めて判断することとなります。

2020.10.29賃金の消滅時効について教えてください

令和2年4月1日労働基準法改正により、労働者の賃金請求権についての消滅時効が従来の2年間から5年間に延長されました。

ただし施行規則により「当分の間、3年とする」と猶予期間が設けられました。退職金については従前のまま5年で変更はありません。

これは民法の短期消滅時効が廃止されたことや、従来の2年の消滅時効では請求したくてもできないまま期間を経過するといった現実的な問題を踏まえ、労働者の権利拡充する方向で改正となりました。

これに伴い、賃金台帳などの記録の保存期間も5年に延長され、当分の間は3年間の保存が必要となりました。

この改正は、もし時間外労働等の賃金が法律に則って支払われていなかった場合、未払い賃金の支払い額が増えることを意味します、再度、自院の残業代等の支払い方法が適法か検証する必要がありそうです。

 

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